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家族と住宅のためのアンケートにご協力頂きまして有り難うございます。
(2回目中間結果)

 2回目の中間結果のまとめが出来ましたので、ご協力いただいた
方々に、御礼かたがたご報告いたします。

長い間お待たせしました。申しわけございません。

 それでは、サンプル結果と分析内容を記述致します。

 分析方法は前回同様、統計的に分析するため、住宅の部屋に開放度の順にポイントを
多く加算する方法を採りました。以下にそのポイントの配分方法を載せます。


部屋の解放性とポイントの関係(表1)
ポイント 自室 居間
1p 洋室1人用 洋室閉鎖的
2p 和室1人用 洋和閉鎖的
3p 洋室2人以上 洋室開放的
4p 和室2人以上 和室開放的
5p 自室無し 居間無し

 開放度の高いほど、また1人部屋でないほどポイントは高くなります。
 この方法で調査した結果、下記のような分布になりました。

ポイントと人数(小中高時期の部屋対象)表2
ポイント 人数 既婚者 離婚者 離婚率 離婚分布
20p 1人 1人 0人 0.0% 0.0%
19p 1人 1人 0人 0.0% 0.0%
18p 4人 4人 0人 0.0% 0.0%
17p 4人 4人 0人 0.0% 0.0%
16p 11人 11人 7人 64% 14%
15p 7人 7人 1人 14% 2%
14p 14人 14人 3人 21% 6%
13p 21人 18人 4人 22% 8%
12p 29人 29人 10人 34% 20%
11p 6人 6人 2人 33% 4%
10p 28人 24人 6人 25% 6%
9p 11人 11人 3人 27% 6%
8p 20人 20人 7人 35% 14%
7p 6人 5人 3人 60% 6%
6p 4人 4人 1人 25% 2%
5p 1人 1人 1人 100% 2%
4p 5人 5人 1人 20% 2%
173人 165人 49人 29.7% 当アンケ平均離婚率


日本の現状の1年間の結婚数に対する離婚数の率は31%程度です。
当アンケートのhpの平均離婚率は、30%弱になっています。
ほぼ、同率の結果ですので、特殊性は考慮に入れずに分析します。
ただし、断っておきますが、離婚を考えている方々を合わせますと60%程度の高率になります。
(世情も願望はこの程度あるのかも知れません!)
当アンケートのリンク先が「池内ひろ美の離婚の学校」及び「東京家族ラボ」ですので頷けることだと思います。

 表2では、前回の集計で特別とした、16P、13P、10Pの内16Pを除いては普通の統計になりました。
開放性の高いグループは15P以上、
中間層として14P〜9Pとし、
開放性の低いグループが8P以下と考えることにします。
 開放性の高いグループは28人中8人が離婚経験者で28.6%、
中間層で109人中28人が離婚経験者となり25.7%の離婚率に留まっています。
開放性の低いグループ(閉鎖的な住まい)
で生活してきたグループでは、36人中13人の離婚経験者がおり、36.1%の離婚率となます。
閉鎖的な住まいで育つほうが離婚率が高いことが解ります。

 この様に見ると常識的な統計ですが、16Pの人達の離婚が極端に多く、
次に7Pのグループの離婚が60%に達しています。その他のグループは、それほど極端な現象が
現れていませんので、この16Pと7Pにスポットをあてて分析を深めてみたいと思います。

ただ、7Pのグループはデーター数が少なく1回目の13P、10Pと同様普通のグループになる可能性がありますので次回まで待つこととします。

 16Pのグループは開放的な住まいに関わらず特に離婚率が高いので、
「魔の16P」と呼びたいとおもいます。
かく言う私もこの16Pグループの一員であり「魔の16P」獲得者でです。
離婚を考えているわけではありませんが、予備軍と呼ぶことになるのかも知れません。

分析に移ります。
 16Pグループのサンプル数は11名、性別は女性8人、男性3人、内離婚経験者は、女性5人、男性2人です。
 アンケートの男女比は、男性1/3対女性2/3の回答数ですので、16Pグループ全体の比率は
女性が少し多めですがそれほど際だった違いとは言えません。

学歴で見ますと、大学・大学院卒業者が7名、短大・専門学校卒業者が4名(高校卒業者無し)
、内離婚経験者は、大学・大学院卒業者が6名、短大・専門学校卒業者が1名となります。
アンケートの高卒者の割合は27%、短大・専門学校卒業者は25%あり、大学・大学院卒業者が50%程度ですので、学歴では極端なかたよりで高学歴者が多いと言えます。
特に、離婚経験者はほとんどが大学・大学院卒業者となり、より極端な高学歴化の方々に多い現象と言えそうです。
(日本の現状では短大、専門学校、大卒が本当の意味での高学歴かどうか疑問ですけれども。)

 世代別で見ますと、54−50才1名、49−45才5名、44−40才0名、 39−35才1名,
34−30才3名、25−29才1名、内離婚経験者は49−45才4名、 39−35才1名,
34−30才1名、25−29才1名となり、各世代に広がっているように見えます。
 アンケートの回答率を見ますと、20代27%、30代57%、40代13%、 50代3%であり、
 49−45才4名は、13%程度の回答世代にしては、何とも高率であり、目立つ世代です。
この世代の方々の小中高校時代はまだまだ住宅事情も悪く、否応なく開放的住まいに住んでいました。
従って、環境からの影響より、仕事を持っており経済的に困らないことが、何時までも趣味の合わない結婚に、我慢をする必要性を感じなくなった為だと思います。

 子供の数で見ますと、子供2名4人、子供1名4人、子供0名3人、
内離婚経験者は子供1名4人、子供0名3人、となります。
 アンケートの回答率を見ますと、子供0名31%、 子供1名50%、 子供2名16%、 子供3名2%、であり、
16Pグループには子供2名16%の家族が4人ほど、いるのですが、離婚経験者となりますと子供の数が0か1です。
2名以上になると離婚しずらくなる傾向がはっきりと現れています。子は鎹(かすがい)なのでしょうか、
抑止力なのでしょうか、それとも我慢をしいられる対象となるのでしょうか。
 いずれにしろ、「魔の16P」グループでも、子供を2人持つと、「魔がさす」のではなく、
「魔払い」の御利益があるようです。

 結婚時の住まいの開放度で見ますと10P−2Pの中で、8P3名、7P3名、6P4名、
5P1名、内離婚経験者は、8P1名、7P2名、6P3名、5P1名、となっています。
 結婚後の住まいは、2人の関係や収入の関係により、開放的な住まい(間取り的にですよ)のことが多く、
下の表3でも8P−6Pのグループがほとんどを占めており75%の人達が含まれます。
 従って、、「魔の16P」グループの方々にも、特別な兆候は現れていません。
結婚後の住まいは、その子供には影響があるようですが、当人達にはそれほどの影響力は無いと
考えるのが妥当なように思います。

以上の項目を総合的に分析してみますと、子供の頃に開放的な住宅で育った人達でも、高学歴で、子供が1人以内の
家族の場合、子供の頃の環境以上に当人の趣味を押しつけ合う傾向にあるようです。
従ってどちらかが我慢をすることになります。1人の趣味に振り回された家族の場合、
池内ひろみ氏の「リストラ離婚」にもあるように趣味の違いが離婚の引き金を引くことになるようです。
これは、主に欧米型の離婚と言っても良いのではないかと思います。
旧来の日本型の離婚は夫の浮気や暴力、姑を代表とする家族の軋轢等、とことん追いつめられた離婚でした。

 今回分析の結果は、「魔の16P」グループを代表とする、離婚の形態は趣味の違いが引き金になる離婚が多くなっています。
 そこで、趣味の不一致を早く見極める為の、システムとして、 このアンケート調査の、もう1つの利用方法を考えました。
 何人かご夫婦で参加していただいた方の感想に、「2人でアンケートに参加するとお互いの違いがよく理解できる」、との言葉がありました。

そこで、夫婦で、恋人と、フィアンセと、友達と等二人で参加することにより、お互いをよりよく理解できる
アンケートにもしてみました。こちらも参加してみて下さい。
アンケートの利用法を見ますと、アンケートに参加しながら、自分がそして相手がどの様な環境で育ち、どの様な考えを持っているのか、また持とうとしているのかが解ると思います。
アンケートに参加しながら、お互いに軌道修正出来そうな場合は、
早めに軌道修正の方法を思いつくはずです。

住まいを造る場合も、このアンケートに参加しお互いを見つめ直し、相手を今までより以上に理解する
材料として、住まい造りを考えることが、大変ですが効果のある住まい造りの利用法です。
住まい造りは家族の今後を決定づける大切な方程式となります。相手や他人任せにするのでなく、
その過程を楽しみながら、そして苦しみやプレッシャーをかけ合いながら考えて行く必要があります。
その過程でアドバイザーとして、また行司役としての専門家を頼むことは十分価値あることだと思います。

今回の分析により、気がついた住まいの造り方の1つの方法があります。 開放的な住まいが良いのは確かなことですが、家族が常に開放的な空間に居るのは辛くなる時期があります。この時期のための空間を用意する、住まいを計画することで家族の融和を図るプランを考えました。
 開放的な空間が辛くなる時期とは、人間が自分自信の内側に心が向いている時ですので、大きな空間も便利な空間もいりません。音楽でも聴けて本でも読める最小の空間があれば良いのです。このような空間を住まいのどこかに用意し、家族の誰でもが使えるようにすることです。
 但し、居心地の良い空間にしないことが大切です。
一旦入ったら出てこない空間は、意味がありません。かえって、引きこもりをつくり出すことになります。

 現在の住まいは、便利で居心地の良い空間ばかりを求めていますが、本当に必要なのは、このような最低限の機能しかないが、逃げ込めることが出来る小さな空間です。心が鬱いだ時には逃げ込み、心が楽になった時には、開放的な広い空間に出てくることが出来る、駆け込み寺のような空間が必要です。

今回の分析はここまでです。
アンケートの折りに感想等を沢山書いていただきましてありがとうございます。
私の一存ですが、参考になる方々が大勢居るのではないかと思い、「感想部分」を公開させていただきます。
性別と年代のみ表記しました、記入者の方々宜しくお願い致します。
感想のなかの疑問等にも答えておきましたので、 APSSのhp「アンケートの声」をぜひご覧下さい。
http://www.bekkoame.ne.jp/ro/apssk/bunseki2.htm
もし、「アンケートの声」の欄に削除希望の方がありましたら、ご連絡下さい。
(連絡者当人の記入の場合には、早急に削除致します。)

ポイントと人数(結婚後の住まい対象)表3
既婚者 離婚者 離婚率 離婚分布
10p 2人 1人 50.0% 2.0%
9p 4人 1人 25.0% 2.0%
8p 33人 8人 24.2% 16.3%
7p 38人 12人 31.6% 24.5%
6p 57人 20人 35.1% 40.8%
5p 13人 4人 30.8% 8.2%
4p 15人 2人 13.3% 4.1%
3p 1人 0人 0.0% 0.0%
2p 2人 1人 50.0% 2.0%
165人 49人 29.7% 当アンケ平均離婚率


  この報告への質問や聞きたいこと等、または何か言いたいことがございましたら、
下記にご連絡ください。なるべく答えさせていただきます。
 連絡先:APSS・設計事務所

  APSS・設計事務所
 菊池聖史
 〒150-0043東京都渋谷区道玄坂1-17-9
 E-mail;apssk@ro.bekkoame.ne.jp
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