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☆☆☆         【自分で防ぐ欠陥住宅】☆☆☆
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APSS設計事務所  菊池 です。


70・☆建築基準法による、基礎と土台の導入が「住まい」の強度を落す!☆

 読み物としても、役に立つものとしてお送りしています。


 宜しくお願い申し上げます。

欠陥住宅の警告だけなら他のHPで済みます。どの様にして欠陥になるのか、
またどうしたら失敗せずに「住まい」を造れるか、
も掲載し、業界秘話(申込み制)も提供しています。


 ◇地球環境に貢献する「住まい」を考えていますか?◇
http://www.apssk.com/meru/kekanmm35.html#A


 自分で「住まい」造りを考えるための知識を、
メールマガジン(MM)としてお送りしています。
 「住まい」造りに役に立つMMですので、楽しみながらお読み下さい。




前回までのメールマガジンをお読みになりたい方は下記からどうぞ。
◇メールマガジン目次http://www.apssk.com/kekanmeru00.html◇


70・☆建築基準法による、基礎と土台の導入が「住まい」の強度を落す!☆


 歴史的に見てきたように、台風や地震が、「住まい」の技術的進化に貢献していたが、戦後の建築基準法も反面教師的に、技術的な進化をサポートしていた。

その@が、基礎と土台の導入だといえる。
戦後の建築基準法以前では、基礎も土台も無く直接束石などに乗せた状態だったが、構造強度の計算しやすさと、建物の施工のし易さを考慮して、コンクリート基礎のI型やT型と、基礎の上に柱を乗せる土台を設置するのが、基本構造となった。

しかし、地面から400〜500mm立ち上がった基礎を造った床下は、以前の基礎石の上に直接柱を立てた床下と違い、基礎が邪魔になり風通しがなく、床下の地面からの湿気で床下の湿度が高くなり、床下の土台や柱を腐朽菌や白蟻、カビなどに侵されることになった。

床下の湿気で結露が発生し、土台や柱を腐朽菌や白蟻、カビなどに侵されないための対策は、基礎に床下換気口の開口を造ることと、防腐防蟻薬剤を土台や柱などに塗ることだった。


しかし、この床下換気口や防腐防蟻薬剤塗布も問題をはらんでいた。

基礎の強度が床下換気口の開口部分で落ちる点だ。開口部分は基礎の一部分をカットする欠損状態になるため、基礎強度から省いて考える必要がある点が一つ。さらに、開口のコーナーは開口補強筋を入れても、コンクリートにヒビが入りやすくなる点が、二つ目の問題点だ。

この床下換気口の解決策は、最近多くなった基礎パッキン換気工法だろう。基礎に床下換気口を造らず、基礎の上に20〜30mmの厚さのパッキンを置きその上に土台を設置する工法で、20〜30mmの隙間が建物の周囲全部にでき、この隙間で床下の換気をする考え方だ。基礎の強度が落ちずに換気も出来るため、瞬く間に広がり、現在は基礎パッキン工法を取入れている住宅が多い。

この基礎パッキン工法は、基礎に開口を造らないので前記の問題点はクリアーしたが、基礎パッキン工法にも弱点が見つかった。
弱点の内容は後ほど話すことにするが、技術や工法の進歩でも、欠点の無い工法はなかなか難しいということである。


☆防腐防蟻薬剤塗布も被害者を発生させた。☆

床下の部材に防腐防蟻薬剤塗布の問題点は、皆さん御存知のように、シックハウス住宅問題になる可能性が高い点だ。以前の防腐防蟻薬剤は危険な農薬だったため、知らないうちに体調を崩していた人もかなりいたが、防腐防蟻薬剤塗布が原因だと認識されていなかったため、長期間農薬が使われていた。
防腐防蟻薬剤は時間が経つと放散して防腐防蟻効果が薄れてくるが、人の体調にも影響が減ってくるため、健康問題とは思っていなかった可能性がある。

しかし、大きな地震などで建物崩壊の原因は、床下部材の腐朽化や劣化だったなどと報道され、床下に防腐防蟻薬剤を再塗布した住宅では、体調を崩した人がかなりいたことも確かである。

現在は、シックハウスに関する建築基準法も施行され、農薬は認められなくなり、体に害の少ない薬剤になったが、影響を受ける人がまだいることも確かで、薬剤塗布の問題点を解決するためには、単純なことだが、結局薬剤を塗らないことである。
床下を乾燥状態に保ち、白蟻対策も必要となるが、ともかく床下塗布薬剤を使用しないことが、床下からの健康被害を防ぐ最良の方法である。床下塗布薬剤を使用せず、床下を乾燥状態に保ち、かつ白蟻対策が出来る方法もあるので、後ほど記す事にする。


☆省エネ・エコ住宅は断熱材の選び方で決るのか?☆

省エネ・エコ住宅には、断熱材が欠かせない部材である。
主な断熱材料には、グラスウール、ロックウール、ポリスチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、フェノールフォーム、セルロースファイバーなどで、なみだ茸事件等の問題を起こした断熱材は、綿状断熱材で、グラスウール、ロックウールなどであり、隙間が沢山あり水蒸気の流れは良いが、結露も起こしやすく、通気がないと蒸発も難しい材料だった。

一部にグラスウール自体が問題だと攻撃している書籍を見かけるが、前にも話したようにグラスウールそのものに問題があるわけではない。その使い方を誤った結果として問題が起こったのである。

グラスウールは安価で性能も良く、一般的に使いやすい断熱材で、実際に性能とコストを比較してみる。同程度の性能(0.045w/m・K程度)の場合、

グラスウール16Kt100:600円./u、
ポリスチレンフォーム3種t62:1,600円/u、
硬質ウレタンフォーム1種1号t53:2,000円/u、
フェノールフォームt42:2,200円/u、
セルロースファイバーt90:1,100円/u(参考材のみ・材工で取扱い)
などとなる。(全て資料換算)

グラスウールのコストパフォーマンスの良さがよく判る。問題点は隙間が出来やすい点と結露し易い点だ。隙間が出来ると、ヒートブリジと呼ばれる、断熱欠陥部分になり、結露の可能性も増すことになる。 隙間をつくらないようにグラスウールを多量に詰め込むと、今度は詰め込みすぎによる通気不足が原因の結露が乾燥しない状態になり、もっと酷い壁内結露に発展してしまうことになる。


☆グラスウールを使う場合には、使い方を守る。☆

この問題の解決には、グラスウールを使う場合には、先にも少し出てきたが、防湿シートや通気層を設けることで、水蒸気をなるべく壁の中に入れずに、入ってしまった水蒸気は排気し結露させないようにすることである。壁内に通気があれば、結露してしまった場合でも通気によって乾燥することができる。
要するに、グラスウールを断熱材として使う場合には、通気層を設けること、また、寒い北海道や北東北では、必ず防湿シートを併用することが必要となる。

また、グラスウールが健康に悪いと一部で主張している書物もあるが、検証データーは見つからない、可能性としては考えられる。

しかし、もし、グラスウールによる健康被害が起こるとすると、アスベスト同様の細かい破片を長期間吸い込み、その後も長時間経過した後、肺がんなどに侵される可能性だと思われる。
ただ、この被害の可能性の最も近くにいる人は、グラスウールの生産に携わっている方々で、次は建設現場でグラスウールの工事をしている人達である。

施工現場で、状況を聞いたところ、「以前は袋入りのグラスウールをカットすることが多く、肌にチクチクを感じたが、最近はカットも少なくなり、あまり細かい破片も出なくなった」とのことで、施工現場でも相当改善されているようである。

グラスウールの家族に対する健康被害を考えると、壁下地のPB(プラスターボード)奥にグラスウールが設置されることや、完成後グラスウールを触ることがないため、まず家族が健康被害を直接受けることはない。
間接的にグラスウールに結露し、腐朽菌やカビ、細菌の温床となり健康被害に及ぶ可能性の方が高いと考えられるが、グラスウールの使い方(通気層を設けること、また、寒い北海道や北東北では、必ず防湿シートを併用すること)をしっかり守れば、結露による健康被害や住宅被害もなくなる。


☆ポリスチレンフォーム☆

高性能断熱材として使用され、グラスウール16Kの6割の厚さで同程度の性能を発揮する。外断熱(正式には外張断熱と言う)にもよく使われる。ポリスチレン樹脂と、発泡剤、難燃剤を混ぜ合わせて、独立微細気泡の板状で作るため、環境負荷も考えられる。
基礎断熱用として、白蟻忌避材を混ぜた材も造られている。経年変化の安定性もあり、かなり良く断熱材として使われているが、火事の際にはガスを発生させる欠点もある。
吸水性はほとんど無く、透湿抵抗が結構高いため、壁内結露を起こさない材料としてもバランスの良い材と言える。
価格はグラスウールに比べると高いが、その他の高性能断熱材の中では最も安い。


☆硬質ウレタンフォーム☆

グラスウール16Kの5割程度の厚さで同程度の性能があり、ポリスチレンフォームより性能の良い断熱材である。ポリイソシアネートとポリオールを主原料として、発泡剤、難燃剤等を加えて、ウレタンフォームを作るため、環境負荷も結構高い材料と言える。
現場発泡も出来ることが特徴の断熱材で、接着性も良いので、現場発泡ウレタンが使われることも多い。
断熱性能の初期経時変化が大きいが半年程度で安定する、性能も安定時のものを表示している。透湿抵抗もポリスチレンフォームほどではないが、結構高く、壁内結露を起こさない材料としてバランスの良い材と言える。
難燃剤の配合があっても、ポリスチレンフォームより燃えやすく、シアンガスが発生する可能性もあり、火災には注意が必要な材と言える。
価格的には、ポリスチレンフォームより少し高くなる。


☆フェノールフォーム☆

硬質ウレタンフォームより断熱性能が良い製品ができ、防火性能は断熱材中最も優れている。フェノール樹脂と発泡剤、硬化剤などを加えて造るが、難燃剤が不要なため、火災時の有毒ガスの発生も少なく、木造住宅にもむいた断熱材である。外壁用サイディングの断熱性能が高い複合材も作られており、外断熱工法にも向いた断熱材である。
吸水性もほとんど無く、透湿抵抗はポリスチレンや硬質ウレタンフォームほどではないが、透湿抵抗もあり、壁内結露を起こさない材料としてもバランスの良い材だ。

発泡樹脂断熱材の中では、硬質ウレタンフォームより価格は高いが、火災を心配する人達には支持される断熱材である。
環境への負荷もわりと少ない。


☆セルロースファイバー☆

原料は新聞古紙が多く、これを粉砕し綿状にして接着剤、ホウ酸などを加えて、吹き込み状の断熱材として造られている。
新聞古紙が主な材料であるため、エコロジー型断熱材と言える。吸音性能も高く、グラスウールを超える吸音効果があり、設備配管の音がうるさい場合などに、配管スペースに吹き込むと、防音、防露の効果を発揮する。

吸湿効果が高いため、壁内結露も心配が無く、火災に対しても炭化して燃え難いので、防火性能も良い断熱材といえる。

経年変化で、自重のため沈下し隙間が空く可能性があり、ヒートブリッジになる可能性もある。対策として軽い接着剤入りのものもあるが、扱い難い点と接着剤の環境負荷が増す点があり、どちらが良いとは言えない。

海外の環境に配慮している国々、特にドイツでは断熱材として推奨している団体もある。
環境負荷の点では、リサイクル新聞古紙使用やVOCの含有が少ない点などがあり、環境低負荷断熱材と言える。
ただし、カビや細菌の繁殖防止と難燃の為にホウ酸が10%程度含まれるため、ホウ酸のVOCとしての影響ははっきりしていない。セルロースファイバーも、通気層がある方が安心できる断熱材である。

価格は材工共で費用が発生するため、他の断熱材と比べるのが難いが、上記グラスウールに工賃を加えたグラスウールの材工価格の2倍程度となる。エコロジー系断熱材としては、安いと言える。




 今回は以上です。


 次回をお楽しみに!
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