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☆☆☆         【自分で防ぐ欠陥住宅】☆☆☆
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APSS設計事務所  菊池 です。


64・「地震の際の応急危険度判定にも色々ある」

 先週の土曜日に自治体の主催する
「地震の際の応急危険度判定の訓練」に参加した。
 地震の際に、危険な建物か、まだ十分使える建物かを判断する、
緊急性の高いボランティアで、模擬訓練もいざの時に必要なことだ。

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64・「地震の際の応急危険度判定にも色々ある」

 自治体の模擬訓練は、朝の9時からはじまった。
 例によって、挨拶や講習が1時間半程度あり、実地の訓練が1時間程度、
その後講評とのスケジュールだった。

 先ず、講習(講義)だが、判定基準の講義がありその後、
今までに起こった地震の際の写真を使い、
この程度ならばA:異常なし、B:注意、C:危険との判断を示してくれた。
 しかし、写真は不鮮明、地震での被害状況も良く判らず、写真のみでの判定では、
本当の判断は難しいことが解る。

 建築の場合、欠陥住宅でも、新築でもそうだが、
実物を見ないとなかなか判断がつかない場合が多い。

 建売の新築や中古を購入する場合に、実物を見ないで決める人はいないと思うが、
自分で建てる場合には、ハウスメーカーや工務店の標準仕様と、
豪華なパンフレットを見ただけで満足して決めてしまい、
施工中もあまり現場やショールームを見ずに、建物が出来上がってから、
イメージと違うと言い出す人がいる。

 本物をきちんと確認して、イメージに定着させることが、
「住まい」を作る際の重要な建主の仕事だ。

 さて、危険度判定の訓練に戻るが、模擬訓練建物は、自治体の30年程度使用し、
建替える前のコンクリートの建物で行なわれた。

 年月による傷みはあるが、それほど酷い亀裂等はなく、
以前の地震による被害があった写真を拡大して、建物に貼り付け、被害想定として使っていた。
 その被害想定の写真でも、15組ほどの判定員の班での評価が分かれていた。

 私は、危険側に判断して評価したが、安全側に評価する班もあり、
応急危険度判定でも、ある程度のばらつきがある。

 評価のばらつきは、人によって考え方は様々で、統一することは出来ない。
 「住まい」を造る際、買う際に関しても同じで、相談する相手によって、
様々な見解や評価が出てくる。

 それも、造る側や売る側の人になれば、なおさら、
見解が変わってくるのは当然のことだ。

 応急危険度判定のような、利害関係が絡まない、かつ模擬訓練でも、
専門家の評価が分かれるのであるから、
利害関係が絡んでいる場合の専門家では、なおのこと見解に違いが出るし、
ましてや、セールスエンジニアなどならば、
さらに考え方や、見解が様々分かれるのは当然のことだ。

 ただし、考え方や評価が変わるのは、悪いことではない、
応急危険度判定の場合でも、危険側に考えるのが良くて、
安全側に考えるのが悪いと言うことではない。

 危険側に考えるのは、建物の住人の安全を考えたからであり、
安全側に考えた場合は、住人の利便性を考えてのことだからである。

 地震についての考え方が住人の何を基本に考えるかで、
危険側、安全側の違いが出てくるが、この応急危険度判定では、
建物の住人が不満ならば再度危険度の判定をお願いすることが出来るので、
納得できるまで判定を、何度かすることも可能なシステムになっている。

 「住まい」造りをする場合も、施工サイドの考え方だけで造ると、
他の考え方が解らず、片寄った考え方になる可能性が高くなる。

 利害関係のない専門家の意見やサポートが受けられるようにすれば、
色々な考え方に触れることが出来るようになり、あなたにとっても、
あなたの家族にとっても、バランスの良い気に入った「住まい」を計画し、
建てることが出来るようになる。

 一つの方向からだけの考え方で物事を判断すると、
えてして好みの方向であったとしても費用が高くなったり、
思わぬ障害にでくわしたりすることが多い。

 色々な立場の意見をたくさん取入れることによって、
バランスの取れたものになるのであり、
「住まい」造りのように一生に一度の事柄に対応するためには、
多くの専門家の意見を取入れることは、とても重要なことである。


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今回は以上です。


 次回をお楽しみに!
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