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☆☆☆ 【自分で防ぐ欠陥住宅】☆☆☆
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APSS設計事務所 菊池 です。
30・「裁判を起こすのは簡単-5(社長が出てきて戦いの火蓋は切られた!)」
自分で「住まい」造りを考えるための知識を、
メールマガジン(MM)としてお送りしています。
「住まい」造りに役に立つMMですので、楽しみながらお読み下さい。
前回までのメールマガジンをお読みになりたい方は下記からどうぞ。
◇メールマガジン目次◇
前回は現場に通うようになると、
不良箇所や不具合部分が徐々に見えてくるので、
それを指摘したときに、早急に対処する監督や大工ならば安心だか、
なかなか対応しないようだと、
欠陥住宅になる可能性がたかくなる、とのことでした。
30・「裁判を起こすのは簡単-5(社長が出てきて戦いの火蓋は切られた!)」の本題です。
B建設の社長宛に手紙を出したのに応じて、工事部長がAさんを訪れ
「小屋組みも含めて屋根は取り壊し、組み直します。
その他、Aさんの要望を送ってください。」
との回答をしにきたのです。
Aさんは、それならばと「書面で今月完成を求め、
さらに他の5項目の要望書」をB建設に送ったのでした。
3日後にB建設の工事部長がAさんを訪れ、書面ではなく口答で
「今月の完成は無理だが、Aさんには何の落ち度も無く、
大工が杜撰な工事をしたのが原因であり、非は全てB建設にある」
と明言したのですが、建て直し要求に対しては、答を避けたのでした。
Aさんは助けを求めて、別の知り合いの大工にも見てもらい、
「酷い工事であるが、大工事になっても直せないことはないので、
B建設が直せないと言うのならば、
別の建設会社に頼む手もある。」との助言も得たのです。
その後、工事部長、取締役、展示場所長等が連れ立ってAさんを訪れ、
「屋根を全部取り壊して直す」と言いにきたのですが、
Aさんは建替えを主張して、平行線状態になってしまったのです。
さらにB建設は、6項目の要望書の回答ではなく、
Aさんが指摘した事項の補修案を持参したのです。
その案では、屋根の解体補修が補強金具の取り付けに後退し、
その他の項目も補修とはいえ、お茶を濁すような修繕内容で、
B建設の補修に対するヤル気が全く感じられない内容となっていたのです。
B建設所属の設計者にも工事内容について聞いたところ、
「基本的な何かが狂っていたからで、
設計図にある基礎や筋違いは必要なものであり、
施工時に部材が不足していたり未使用なのは、
施工時の監督の指示がされていなかったためではないか、
私が出来ることとして、施工時に断面不足の梁を使っていたので、
現場で梁の補強を鉄骨でするように指示したのです。
但しB建設の依頼で仕事をしたので、
立場上積極的には発言できないのです。」とのコメントを貰ったのです。
工事に関して、設計事務所は指示を出せる力があるのですが、
仕事を何処からもらったかとの立場が問題になります。
Aさんの住宅であり、Aさんのために設計した工事でも、
建設会社からの発注だと、設計の立場が弱くなってしまうのです。
Aさんの「住まい」を設計した設計事務所も、
大工の酷さは判っていたのだと思いますが、
仕事を貰っているとの立場上、どうしてもきつい事を言うことができず、
あまりにも酷かった梁の補強の指示を出したのが、
精一杯の協力だったようです。
工事の監理として名前を載せているいないに関わらず、
ハウスメーカーや建設会社から仕事を貰っている設計事務所のほとんどは、
工事に口出し出来ないのが現状なのです。
直接Aさんが設計を発注し、監理も直接お願いしていたならば、
Aさんの住宅を工事したような大工は早々に問題になり、
別の大工に引き継がれていたでしょう。
これだけ酷い工事をしていれば、プロならば直ぐに気が付くはずです。
いえ、工事をする以前に、
はねられる可能性のほうが強いかもしれません。
設計事務所が設計監理をしているとなれば、
どの建設会社もこんな酷い大工を差し向けることは出来ませんし、
もし仮に、担当になったとしても、直ぐに交換を要求出来るのが、
設計事務所の価値なのです。
私の知り合いの建設会社の社長も、一緒にお酒を飲んだ時などに、
「良い設計事務所の付いている現場には、腕の良い大工を差し向けないと、
信用問題になる」とよく言っていることからも判ると思います。
何度も申し上げていますが、
ダブルチェック(建主のチェックと設計事務所の監理)の為には、
建主は直接設計事務所と契約する必要があるのです。
少し費用が必要になっても、安心を考えれば安いものなのです。
話を戻しますと、ここに至ってB建設の社長の登場です。
中規模程度以上の会社で、問題が発生した場合、
社長が登場する時には、会社の態度を完全に決めた時なのです。
社長があやふやなことを言うと、会社の信用度が確実に低下しますが、
社長以外の幹部社員の場合は違ったことを言っても、
社長や取締役会等の逃げ道があるからなのです。
したがって社長がここで現れたと言うことは、
B建設の態度を決定して、最終確認に現れたのです。
その社長の言葉や態度は、
「造作をチャント造るには坪100万や200万は軽くかかるのであり、
Aさん邸は建て方としてはましなほうで、
バブル時はもっと酷いのが沢山あった。建て直しは認めないし、
直せない部分は金銭による補償となるのもやむを得ない。」
との見解を一方的に話したそうです。
Aさんの奥さんは当時妊娠しており、
B建設社長の言葉と態度にショックを受け、流産しかけたのです。
それほどに酷い態度で、接したのでした。
この社長の発言は、Aさんに対しての戦線布告に他ならず、
施工会社として施主のAさんに誠意を尽くすことはぜず、
客ではなく敵になったことを明確に示したものなのです。
社長が現場に現れた後で、以前Aさんから提示した、
6項目の指摘事項に対しての、回答書をB建設が持ってきたのですが、
以前の話より大きく後退した内容になっていたのです。
B建設が6項目の回答書を持参した時に、
Aさんが「小屋組みは解体修理ではなかったのか」と問いかけると、
「金銭で補償するか、解体修理かはAさんに任せるし、
この回答書についての言い分があれば、
文書で提出して欲しい」との要望をしていったのです。
さらに後日、「小屋組の補修は金物補強だけにし、
差額として100万円支払いたい」との伝言もしてきたのです。
この状況では、Aさんも自分1人では太刀打ち出来ないと判断し、
味方を求めて、市役所や県の相談センターを訪れたのですが、
良い解決策が見つからず、「酷い普請ですねー」
と言うばかりだったのです。
やっとの思いで、市販本で見つけた新日本建築家協会に電話をし、
協会のO氏に協力を得ることが出来、O氏に現場を見てもらい、
第三者としての立会いもしてもらえることになったのです。
そんな様子で、次の年の半ばまできてしまい、
契約より早1年半が過ぎてしまったのですが、
Aさんは新居に入居も出来ず、補修も進まず、
B建設との交渉もおかしな方向に向き始めたのでした。
自宅が欠陥住宅状態になっていると思えば、当然補修を要求しますが、
ほとんどの施工会社は欠陥を認めません。
認めたとしても、大したことは無くもっと酷いのが沢山あるとの逃げ口上をし
適当な補修と金銭補償をちらつかせて、何とか建物を受け取らせ、
施工費の支払いの時に、相殺との形で工事費を多少安くし、
終わりにしようとするのです。
Aさんのように、施工不良を徹底的に追及し、
施工会社と交渉することが、一般的には難しい理由に、
新築の「住まい」に、直ぐに入れないことが上げられます。
誰でも、新居に引越すことを組み込んで、
「住まい」造りのスケジュールをたてます。
引越しが大きく狂うと、金銭的な打撃も大きくなり、
会社のこと学校のこと等々、生活設計も脅かされることになるのです。
欠陥住宅を造ってしまった、ハウスメーカーなり建設会社は、
このような状況を見込んで、適当な補修と、
多少の補償金で解決しようとするのです。
一旦欠陥住宅状態に陥ると、負担は本当に大変です。
補修もなかなか進まないことが普通で、良いことはなにもありません。
欠陥住宅に、たずさわらない様にするために、
自分たちで工夫して「住まい」を求めることをお薦めします。
今回は以上です。
今回は実際の欠陥住宅の裁判闘争の5回目です。
次回をお楽しみに!
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