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☆☆☆ 【自分で防ぐ欠陥住宅】☆☆☆
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APSS設計事務所 菊池 です。
29・「裁判を起こすのは簡単-4(現場を見てると欠陥も見えてくる!)」
自分で「住まい」造りを考えるための知識を、
メールマガジン(MM)としてお送りしています。
「住まい」造りに役に立つMMですので、楽しみながらお読み下さい。
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◇メールマガジン目次◇
前回は欠陥住宅になりそうな現場は監督や大工の態度に表れるので、
監督や大工の現場でのふるまいと、材料や金具の取り付け状況を見て、
不安を抱かない現場であったら安心、不安を抱くようならば、
直ぐに対策が必要との話でした。
29・「裁判を起こすのは簡単-3(現場を見てると欠陥も見えてくる!)」の本題です。
Aさんが工事の問題点の指摘をしたにも関わらず、B建設は、
その指摘が多すぎるし、手直しをしても納得してくれないとして、
工事の中断を一方的にしてきたのです。
公庫の融資を受けている為、この時期に公庫の中間検査がおこなわれ、
筋違い不足を指摘されていたのですが、
Aさんには何の連絡もなかったのです。
Aさんとしては、近所の同じB建設の工事現場と比べて、
あまりに酷い工事なので、
指摘するのが当たり前と思ったのも当然のことです。
Aさんのように比較対照がある場合には、不良工事も判り易いのですが、
比較出来る現場が近くにあることはめったにありません。
なにか、「変だなー」と思いながら、現場を見ているうちに、
仕上げ工事になり、綺麗な仕上げしか見えなくなり、
気が付いたら、引渡しを受けていたとの状況が、
欠陥住宅の一般的なかたちになるのかもしれません。
Aさんの住宅の場合は、公庫の中間検査を受けた後からでも、
欠陥箇所が続々発見されたのです。
羽子板ボルトを付けながらナットで締めていない仕口、筋違い量の不足、
小屋組みの母屋に、垂木材用の彫りこみが無い等々、
Aさんの把握した欠陥だけでも多岐に渡り、
その他、専門家が探せばいくらでも不良箇所がでてくるのではないかと、
思われる躯体工事であるのにも関わらず、
B建設は仕上のサイディング工事に移ってしまったのです。
サイディング工事でもまた問題を発生させたのです。
Aさんが通気工法で張って欲しいと念をおしておいたにもかかわらず、
サイディングメーカーも推奨しない、通気無しの工法で張ってしまい、
メーカーの保証も得られない外壁にしてしまったのです。
案の定、サイディングも目で見て不具合の判る仕上がりに
なってしまったのですが、その上にコーキング工事を進め、
とにかく工事を終了しようとする考えが、見え見えなのです。
Aさんは、この間何回も不良箇所を指摘し改善するようにFAX等を、
B建設宛に送っていたのですが、再度不良箇所の是正と質問書を送り、
B建設の工事の責任者と手直し工事の打合せをすることになったのです。
手直し工事では、B建設の別の大工に直してもらうように要求し、
手直し工事をはじめたのですが、梁背の足りない梁が見つかり
梁材を追加し鉄板による補強をしたり、継手仕口の補強、
金物の補修等々多くの手直しをしたのです。
この手直し工事の際にも、天井を剥がしたのは一部分ですが、
天井を剥がした部分に不良箇所が発見されたにもかかわらず、
全ての天井をはがすことはせずに、
あとは大丈夫との根拠の無い断言をする始末なのです。
さらに手直しをしてくれた大工は、「この様な酷い工事をし、
他人に直されるような大工は会社にはいない、
下請けの工務店に出すからこのような工事になる」
などの感想をもらしていたのです。
この様なやり取りをしている間に、
B建設は、この建物の保存登記をAさんを所有者としてしたのです。
普通は保存登記をし登記の書類を渡すのと引き換えに、
施工代金の引渡しを受けるのですが、
B建設にも後ろめたいものがあったのか、
施工代金を回収するための準備なのか、
保存登記の権利書は渡してきたのです。
手直し工事の最中に、
Aさんの知り合いの大工に工事内容を見てもらったところ、
「キチンと直すには、軸組みの水平垂直の基本から直さなければダメ」
と言われたのです。
数年後に私も見ることになるのですが、梁の頭がバラバラで揃っておらず、
梁の水平がとれておらず、
柱も垂直に立っていないものが何本もあるありさまでした。
現在のような、プレカット工法(工場でコンピューターによる刻みをする)
の時代に、費用を節約するために自分のところで刻んだのでしょうか?
本当に酷い躯体になってしまっていました。
まだ、自分で躯体を刻む大工もいますが、
そのほとんどは、腕の良い大工が自分の技量を見せる為か、
同じく腕の良い大工が、プレカット屋が混んでいる場合に、
自分たちの方が早くて上手いと違いを見せる場合等に限られます。
一般の大工は、納まりも綺麗で、寸法の狂いも無く、
現場での作業が楽になるので、プレカット工法を選ぶのです。
さて、話は元に戻りますが、
手直し工事までも勝手に中断したB建設に対して、
Aさんは、B建設の社長宛に手紙を出し、
工事の酷さについて訴えたのでした。
請負契約の締結よりここまで来るのに実に9ヶ月を要し、
長い道のりだったのですが、
このAさんの件でも、
完全に問題を解決するにはさらに10倍の月日が必要になり、
欠陥住宅を解決するための時間の長さに驚かされます。
欠陥住宅問題は、突然やってくることは珍しく、
Aさんの場合のように現場に顔を出していると、何か変な部分が判り、
良く調べてみると、原因も判明することがほとんどです。
不良部分を発見した場合、
早期に確実に対策を取ることがとても大切なことで、
施工者側に誠意のある責任者がいれば、
直ぐにでも解決するのですが、
責任者が利益誘導型や事なかれ主義型ですと、
建て主の好むと好まざるに関わらず、
問題が長期化する可能性があります。
ともかく、裁判にするよりは、施工中の時点で手を打つ方が、
費用的にも時間的にも精神的にも負担が少ないのです。
今回は以上です。
今回は実際の欠陥住宅の裁判の内容の4回目です。
次回をお楽しみに!
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