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☆☆☆         【自分で防ぐ欠陥住宅】☆☆☆
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APSS設計事務所  菊池 です。


28・「裁判を起こすのは簡単-3(大工の手際に注目しよう!)」


 自分で「住まい」造りを考えるための知識を、
メールマガジン(MM)としてお送りしています。
 「住まい」造りに役に立つMMですので、楽しみながらお読み下さい。


前回までのメールマガジンをお読みになりたい方は下記からどうぞ。
◇メールマガジン目次◇




 前回は欠陥住宅での補修の問題点について述べました。
 裁判では、裁判官が納得できる証拠がないと、認めてもらえません。
裁判の当事者以外の第三者の工務店が、欠陥住宅の補修をすると、
裁判に不利になる可能性もあることをお伝えしました。


28・「裁判を起こすのは簡単-3(大工の手際に注目しよう!)」の本題です。


 Aさんの欠陥住宅を造った県内の大手B建設会社は、
それほど評判が悪い建設会社ではなかったのです。
 だからこそ、Aさんも「住まい」の建設を頼んだのでしょう。

 私のルートで、B建設と取引のあった職人さんに話を聞いてみても、
酷い建設会社だとの話はありませんでした。
 良いわけではありませんが、
そんなに酷い欠陥住宅を造るような施工会社とは思えない、
との話も聞けたのです。

 にもかかわらず、欠陥住宅を造りAさんに渡すことになるのは、
どうしてなのでしょうか?
 ここが、欠陥住宅のポイントになるのです。

 Aさんも話していましたが、近所に同時期に同じB建設に施工を依頼した、
住宅があったのです。
 Aさんも気になるので、そのCさんの建設現場に、
何回か見学に行ったそうです。
 そこでAさんが気が付いたことは、そのCさんの建設現場は、
Aさんの建設現場と比べると、
数段上のきちんとした施工をしていたのでした。
 AさんはB建設の注文住宅のパッケージ3種類の、
最上位の仕様の住宅を頼んだのです。

 Aさんの現場に、下手な大工がくるはずがないと思って契約したのですが、
Aさんの現場を任されたのは、
B建設が普段から付き合いのある大工ではなく、
多分この現場がB建設とは、
初めての仕事ではないかと思える大工を派遣してきたのです。

 建設会社の場合、急に忙しくなり気心の知れた大工でなく、
新しい大工に任せることもありますので、
一概に新しい大工がダメだとは言いませんが、
近所にB建設のベテランの大工の現場があり、
素人でもその差が判るような施工をしているのですから、
B建設としても気を使い、ベテランの監督をAさんの現場の担当にし、
よく面倒をみる体制を作る必要があったのですし、
それが施工契約の義務とも言えるのですが、
B建設は細かく面倒を見る体制をとらなかったのです。

 さらに、Cさんの現場を見て疑問に思った部分を、
Aさんは、自分の現場で同じようにやるようにお願いしても、
大工はおろか監督までそれぞれの現場は違うとの見解で、
Aさんの言うことをあまり取り上げずに、
「住まい」の施工を続け、仕上げまで終わってしまったのです。

 なぜこのような施工体制になるのか、
これは下請け体制の問題なのです。
 一般にハウスメーカー、有名建設会社は、
大工を使い下請け方式で「住まい」を造ります。

 監督は建設会社やハウスメーカーの自前のことが多いのですが、
大工にはほとんど丸投げのようなかたちで請け負わせ、
旨みのある材料の供給や廃材の処理などを、
下請けの請負費用から引き、
残りで完成まで責任を持たせる施工方法にしているのです。

 そのような下請け方式でも、普段から付き合いのある大工ですと、
やり方を心得ていますので、それほど手間をかけなくとも、
いつも通りのキチッとした施工が出来、欠陥住宅を引き起こさないのです。

 Aさんの現場は、大工の不慣れに加えて、
下手な大工だったのが致命傷になったのです。
 B建設の監督達も判っていたでしょうが、忙しい時期に無理に
頼み込んでお願いした大工だと、変えることも出来ずに、
継続して施工をしていたのだと思います。

もし、本当にB建設が、管理体制が整っている建設会社ならば、
大工の酷さが判った時点で、監督体制を見直し、
大工に対し徹底した指導が出来る施工体制にしたはずなのですが、
B建設にはそこまでの体制もなく、
先を見る目を持った人がいなかったと言えます。

 さらに悪いことには、Aさんの疑問を解消する方法を取らずに、
細かいことを言う施主だとの認識を担当者が持ってしまったことにあります。
 ほとんどのハウスメーカーや建設会社は、
現場の担当監督の判断で、善くも悪くも決ってしまいますので、
担当監督が特に重要なのですが、
現場での問題は担当監督の落ち度になりますので、
めったに大工を変えたり、監督を増やしたりすることが出来ないのです。

 Aさんのような場合、ハウスメーカーや建設会社は、
大工を取り替えずに継続施工をしようとします。
 施主が素人なので専門的な言葉を沢山使って、
なんとかそのままの体制を維持しようとするのです。
 どのような問題でも、人を入れ替えたり、
体制を変更するのには、抵抗があるものなのです。

 このような場面に直面した時に、まず第一にすることは、
担当監督だけでなく、社長や支店長や部長などの責任者に出てきてもらい、
大工や職人の技量をしっかり判断してもらうことです。
 しかし、責任者も手前味噌を地でゆく人もおり、
改善されないこともしばしばですので、
責任者に見せてもダメだと思った場合には、第三者の専門家を頼み、
大工や職人の技量や施工会社の現場体制を見てもらう必要があります。

 この期に及んでも、第三者の専門家に難色を示すような、
建設会社やハウスメーカーだとすると、
これは欠陥山積みの現場と思えますので、
是が非でも、独自に専門家を頼んで、
対抗措置を至急に取る必要があります。

 ともかく、裁判にするよりは、現場の施工が途中の時点で手を打つ方が、
費用的にも時間的にも精神的にも負担が少ないのです。




 今回は以上です。


 今回は実際の欠陥住宅の裁判の内容の3回目です。



 次回をお楽しみに!
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