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☆☆☆         【自分で防ぐ欠陥住宅】☆☆☆
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APSS設計事務所  菊池 です。


27・「裁判を起こすのは簡単-2(一審はこうして始まる!)」


 自分で「住まい」造りを考えるための知識を、
メールマガジン(MM)としてお送りしています。
 「住まい」造りに役に立つMMですので、楽しみながらお読み下さい。


前回までのメールマガジンをお読みになりたい方は下記からどうぞ。
◇メールマガジン目次◇


27・「裁判を起こすのは簡単-2(一審はこうして始まる!)」の本題です。



 前回は裁判の前に調停を行う場合が沢山あると述べました。
 Aさんの場合は、直接裁判をすることになったのですが、
1審は地裁で行われ、1審の提訴は、B建設からAさんに対して、
行われたものだったのです。


 その欠陥住宅の裁判は、東京近郊市に住むAさんが、
県内の大手B建設会社と、欠陥住宅について争った裁判だったのです。

 Aさんの「住まい」での、主な欠陥の4項目(@躯体の杜撰(ずさん)な施工、
それに伴うA仕上工事の不良、B筋違(すじかい)の取り付け不良、
C屋根の母屋と垂木の取り付け方が不良)と他の沢山の不備のため、
それらの欠陥を指摘し、修理するようにAさんは、要求していたのですが、
B建設は要求が細かく、また過大だとして、
補修工事をせずに、放置したのです。
 
 このような、工事を途中で放置するやり方は、
以前に紹介した欠陥工事の工務店でもありましたが、
建設会社や工務店がうるさい施主によくもちいる手なのです。
 施主が細かくチェックして、不備を指摘し補修を要求すると、
施主の要求が細かすぎて病的であり、
一般的な施工とは言えないとして、
そのような要求をした施主に責任があるとの論理で、
工期の遅れの責任を取らないように、責任転嫁をしながら工事を遅らせ、
工事会社の言うことを認めさせようとするのです。

 この工事遅延工法は、施主を黙らせる効果を発揮する反面、
工期が遅れることで工事代金の回収が遅れる可能性もあり、
施工会社にとって諸刃の剣とも言えるやり方ですので、
そうしょっちゅう使われる方法ではありませんが、
このような方法を使う建設会社は、要注意と言えるのです。

 Aさんの件でも、工事を中断して圧力をかけても、
AさんがB建設の言うことを聞かず、補修の要求を繰り返したため、
B建設は工事の補修はせずに、工事の残金回収をするための、
第二の手を打ってきたのです。

 それは、とりあえず建物を不備ながらもAさんに引渡し、
施工代金の残金回収の請求を出す事だったのです。

 欠陥をそのままにし、建物の不動産登記をし、引渡しをしてしまい、
施工代金を回収しようとしたのです。
 当然欠陥部分をある程度指摘されていますので、
値引きでもして手早く処理をしたいと考えたのでしょう。

 しかしAさんは、引渡しは受けましたが、
欠陥部分を全て補修するまで、残金の支払いを保留することにしたのです。

 これは、正当な主張なので、B建設としても無視することは出来ずに、
補修をしたのですが、もともと滅茶苦茶な躯体を造り、
それに化粧で仕上げを貼り付け、見てくれよく仕上た「住まい」ですので、
Aさんが納得できる補修にはならず、ただ時が経過するばかりでした。

 なかなか納得しないAさんに業を煮やして、建物は引き渡してあるので、
施工代金の回収を強制的に始めるために、
B建設は、請負残代金の支払いを求める訴えを起こしたのです。
 これが一審の始まりだったのです。

 裁判と言う、法廷の場に移されての代金回収に対して、
Aさんとしては欠陥と言う瑕疵と、建物が完成までに至っていないので、
完成のための残債、さらに意図的に欠陥を発生させた、
不法行為による損害の賠償としての債権を主張し、対抗したのです。

 裁判の時期に、Aさんは建物に不安を感じ、
B建設を信用することが出来ず、別の工務店に最低限の、
安全性と「住まい」の機能を確保するための補修をしてもらった。

 「住まい」が訴訟物件になった場合、他の工務店に補修をさせると、
証拠として認められなくなる場合もあり、
大変難しい問題を含んでいるのです。

 一般的に欠陥住宅の場合、安全性や機能性の問題に、
不安を持ちながらの裁判になり、時間もかかる為、
補修をしたくなるのですが、勝手に補修をすると、
裁判に影響することが多く、難しい問題となるのです。

 裁判で黒白を付けようとすると、裁判官が納得する証拠が、
必要となるのですが、他の工務店が補修をした場合、
欠陥を造った建設会社が、
欠陥工事に対して、白を切る下地を作ってしまうことにもなりかねません。

 裁判で争う場合、欠陥住宅を造り裁判にするような建設会社が、
紳士的に対応することは希なことなのです。
 揚げ足取りから精神的な痛みにまで言及し、
建主が、あたかも精神異常であるかのように言うこともあり、
裁判中に欠陥住宅の補修をするとマイナスになる可能性は大きく、
様々な面から考えなければならないのです。

 さらに、他の工務店に補修をさせた場合、
その費用の、合理的な根拠が必要になり、
また欠陥住宅を施工した建設会社に補修させたら、
どの程度の費用になったのかなど、問題が山積み出てくるのです。




 今回は以上です。


 今回は実際の欠陥住宅の裁判の内容の2回目です。



 次回をお楽しみに!
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