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☆☆☆ 【自分で防ぐ欠陥住宅】☆☆☆
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APSS設計事務所 菊池 です。
22・「気の迷いでハウスメーカーに決めることもある。」
【自分で防ぐ欠陥住宅】です。
自分で欠陥住宅を防ぐための知識を、メールマガジン(MM)としてお送りします。
「住まい」造りに役に立つMMですので、楽しみながらお読み下さい。
22・「気の迷いでハウスメーカーに決めることもある。」
今回はMMの読者が、ハウスメーカーの宣伝に、
危うく我を忘れて契約しそうになった例をメール形式でお送り致します。
こんなメールから悩みは伝わってきました。
APSS設計事務所 菊池 様
以前、メールで逆ベタ基礎について質問して、適切なアドバイスを
いただいたMです。ご無沙汰しております。
あの時のアドバイスのおかげで逆ベタ基礎のビルダーとは契約せず、本当に
助かったと思っています。あやうく完成後、床下を一切点検できない家を建てて
しまうところでした(^^;)
ところで、いよいよ家を建てる契約をどこかの業者としなければならない時期
になりました。たいへん失礼だとは思いますが、他に相談できる専門の方は
いませんので、再度アドバイスを受けたくメールしました。
現在、検討している業者は
1.セキスイハイム(グランツーユー、2×6、木質ユニット工法、ハイム独自のライン基礎)
2.パナホーム(エル・ソラーナ、鉄骨大型パネル構造、布基礎+防湿シート+コンクリ)
3.新日本ホームズ(福岡のビルダー、木造軸組、ベタ基礎、福岡の標準的な家)
で、断熱性能が1が高く、2が次世代省エネ基準程度、3が新省エネ基準程度なので
1にあこがれるのですが、ハイムのライン基礎というのが、メーカーがいうとおり
本当に耐震性が高く優れているのか、よくわかりません。メーカーの宣伝を信じると
1が一番、断熱性も耐震性も高く「あこがれる」のですが、2チャンネル等の掲示板(住宅)
を読むと、セキスイハイムの家はHMの中では地震の倒壊率No.1とか書かれているし、
何を信じていいのか全くわからなくなります。
建坪60坪弱の2階建てで、総予算は4000万円程度になります。
失敗はしたくありません。
お暇がある時でかまいませんので、アドバイスをいただければと存じます。
久しぶりです。
APSS設計事務所 菊池 です。
「住まい」を建てる場合には不安がつきまとうのは
あたりまえです。
誰かに相談したくなるのは、当然のことです。
気兼ねなくメールをお送り戴いても、まったく問題ありません。
逆ベタ基礎の件、とても良かったと思います。
「住まい」は長く住むものですから、点検できることが基本です。
最近は本当にいろいろな工法が乱立し、メリットは宣伝していますが、
デメリットは表にでませんので、一般には見えてきません。
そして、基本が忘れ去られて、後で欠陥やトラブルになるケースがよくあります。
さて、お申し越しのハウスメーカーの件ですが、結論から申し上げますと、
何処を選んでもさほど差が無いのです。
なぜならば、基本は建築基準法の法規と住宅公団の仕様であり、
構造を売りたいメーカーは、基準法の最低基準より少し良くしますし、
断熱を売りたい場合は、公団仕様の次世代基準以上の仕様にするのです。
メーカーは消費者の多数が何を望んでおり、何処を特徴にすれば売れるかを考え、
自社のセールスポイントとしているのです。
したがって、Mさんが何を望むかによって、どのメーカーを選択するかを考えれば
よいのです。
ただし、メーカーに「住まい」を造ってもらう場合には、営業から設計、現場監督、
さらには施工担当の棟梁まで肌に合うかどうか、よく確かめてください。
ハウスメーカーは設計にはあまり時間をかけません。
メーカーの設計は施主の気に入ったプランを提案し早くまとめ、
早く契約することが仕事だからです。
また、ハウスメーカーは商社と考えた方が良いかもしれません。
大手ハウスメーカーの下請けもしている工務店と長い付き合いがありますが、
その工務店と話すと、3割以上をピンはねし、丸投げしてくるから、
ハウスメーカーとは、あまりやりたくないと言っております。
ただ、仕事が無いときには、やらないわけにはいかないので、付き合っているそうです。
ようするに、まともな工務店は、自分の独自の仕事があるときにはメーカーの仕事は
やらないのです。
その時に手の空いている、工務店や棟梁に仕事が廻ってくるので、当りはずれがある
のです。
その当りはずれを少なくしようとするから、工業生産品を多く使う仕様になり、
自由設計といいながら、制約の多いプランであり材料も限定されてくるのです。
私は、ハウスメーカーが好きではありません。
私が設計事務所だからではなく、会社として金儲けの手段として、家造に携わってい
るからなのです。
私は、施主の立場に立って、施主の楽しみと私共の楽しみが同一になることを、
基本にしているからなのです。
「住まい」とは、もともと一品生産品ですので、
大工も交えて三者がお互いに楽しみながら創るものだったのです。
しかし、ハウスメーカーが出てきて、経済活動の1つにしてしまいました。
創る楽しみより、物として与える(車のように)「住まい」になってきたのです。
本来の創る楽しみの「住まい」には、苦労は付きまといますが、
欠陥などの心配はなかったのです。
ちょっと話がずれてしまいましたが、メーカーを選ぶ方法としては、
工法で選ぶのであれば、私は、2x4や2x6は、選びません。
もともとが、板と釘と金槌で誰でもが現場で組み立て易くするために、
開発された工法が2x4ですので、
それに厚化粧をして綺麗に見せている工法だと思っています。
もちろん、気密性が高いので、断熱材の使いかたさえ上手く使えば、
一番高断熱高気密に向いており、
構造的な強度も面で力を受ける為、強いとの特徴もありますが、
造り方を見ていると安物に思えてなりません。
また、長期的な耐久性能には、疑問を持っています。
鉄骨構造も鉄骨部分は断熱的にウイークポイントですし、
なにより磁気の発生する鉄を「住まい」に使うのは
やはり、好きではありません。
構造的に見ても、均質な材料ですから、詳細に計算して部材のサイズを
決めることが出来る構造ですので、一番余力の少ない設計通りの構造になります。
想定外の地震等や現場での不手際により、被害の出る確率が高いとも言えます。
「住まい」には木造軸組みの伝統工法が一番似合っていると思っています。
ただ新日本ホームズが良いかどうかは、
当たりはずれの問題になりそうですので断言できません。
ともかく、子育てのため、両親と住む為、家族で楽しむため等々、
「住まい」を作る目的をハッキリさせて、設計に望んでください。
あくまでも、決定するのはMさんですし、
良い「住まい」になるかどうかもMさん次第です。
APSS設計事務所 菊池
たいへんご丁寧な返信をありがとうございました。
やはり、菊池さんのご意見を読んでいくうちに私が大手ハウスメーカーの宣伝に
見事にのせられているんだということがよくわかりました。
実は、木造在来工法に魅力を感じながら、
たまたまセキスイとパナホームのキャンペーンに申し込んでしまって、
いつのまにか豪華な展示場やパンフレットで惑わされ、
しかも、両社とも500万円値引きすると言われ、
舞い上がっていたような気がします。
そもそも鉄骨パネル工法や木質ユニット工法に、
当初は違和感を感じていたはずなのに、パンフレットの数字に目を奪われて、
豪華パンフのない地元ビルダーや工務店の伝統的な木造在来工法の
価値を見いだせなくなってしまっていたのです。
展示場ではなく実際の木造軸組の建築現場の「美しさ」は、
鉄骨などのプレハブや2×4の家の比ではありませんよね。
そのことさえ、忘れてしまっていました。
貴重なアドバイスを本当にありがとうございました。
地域に根ざした地元の良心的な業者に
木造軸組の美しい家を建ててもらう事にしようと思います。
御礼まで。 M
今回は以上です。
ありがとうございました。
次回をお楽しみに!
admini@apssk.com
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