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☆☆☆ 【自分で防ぐ欠陥住宅】☆☆☆
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APSS設計事務所 菊池 です。
07・「有名ハウスメーカーでもシックハウスが問題に」
【自分で防ぐ欠陥住宅】です。
自分で欠陥住宅を防ぐための知識を、メールマガジン(MM)としてお送りします。
「住まい」造りに役に立つMMですので、楽しみながらお読み下さい。
07・「有名ハウスメーカーでもシックハウスが問題に」
新年、おめでとうございます。
新しい年での皆様のご健勝とご発展をお祈り申し上げます。
今回はシックハウスで裁判になっている、有名ハウスメーカー・Mホームの、
ディーラー・多摩中央MホームとAさんの問題です。
Aさんは杉並区の住宅地に、6000万円ほどの費用で二世帯住宅を、
有名ハウスメーカー・Mホームの設計施工で1997年に建てたのでした。
当時Aさんと、Aさんのお母さんは健康そのもので、1996年に新築住宅に入居したのです。
Aさん達は入居直前に建物のチェックをしたのですが、
そのときすでに刺激的な異臭を感じたのです。
しかし、当時施主検査に立ち会った現場監督は、「刺激臭はあるが、無害だから問題ない」
と答え、Aさんはその現場監督の言葉を信じたのでした。
入居すると、目がちかちかし涙が出たり、息苦しくなったり、
脱力感や倦怠感を感じるようになり、その症状が日増しに酷くなってゆきました。
入居して2ヵ月後には、Aさんの母が頭痛と高熱により病院に入院することになり、
精密検査を受けたのですが、原因不明のまま退院し、自宅に帰ってくると、
さらに目眩が酷くなり、歩行も困難な状況に陥り、仕事もやめて家に閉じこもるようになり、
なにも知らずに、この住宅に居住していたため症状は進む一方でした。
Aさん自身も、倦怠感や脱力感が酷くなり、仕事を数ヶ月休むことになってしまったのです。
ここにきて、いろいろと調べ、たまたま区役所の広報紙が目に止まり、
シックハウスが原因ではないかと気付いたのです。
1997年当時はシックハウスとの名前すらあまり知られていなかった状況でしたので、
原因に気が付くのが遅れたのも、已むを得ません。
シックハウスに気が付いてからすぐに、保健所に室内空気質の測定を依頼し、
結果は築後2年経過しているのにもかかわらず、ホルムアルデヒド濃度は1.00ppmとの
高い濃度が検出されたのです。
厚生労働省の指針値は0.08ppmですので、実に指針値の12倍以上値になり、
危険な室内空気質なのですが、入居当初にはVOCの放散はもっと多く、
1.00ppmの5倍ものホルムアルデヒド濃度であったと予想されます。
(築後二年で当初のVOC放散濃度の1/5になるとの資料があります。)
新築当初のAさん家族は、実に指針値の60倍以上の5.00ppm程度の高濃度の、
ホルムアルデヒドに晒されていたことが、うかがい知れます。
この状況では、換気をしてもなかなか安全な濃度に下がりません。
その後換気扇を設置したのですが、その当時のホルムアルデヒド濃度が、
0.72ppmの状況から、換気扇の応援を得てやっと0.42ppmに低下する程度でした。
上記の結果は、ホルムアルデヒドやVOCの発散が多い仕上げ材の場合だと、
換気による濃度の低下を試みても、あまり効果的ではないことを物語っています。
この状況をMホームに訴え、改善を求める要求書を送付したのですが、
Mホームは前記の換気扇の設置をしたことで対策は終わったとして、
根本的な改善策を取るには至らなかったのです。
換気扇を設置し、新築後4年半経過後も0.21ppmの濃度が検出され、
これ以上の改善の見込みがないため、Aさんは治療費や「住まい」の建替え費用を求めて、
文章の送付をしたのですが、Mホームからは「自らの責任は一切無い」との反論にあい、
ついに裁判に訴えるしか方法が無かったのでした。
裁判が始まってみると、Mホームの態度はガラッと一変し、
今までのように加害者としての低姿勢ではなく、無理やり訴えられたとの立場を強調し、
責任を一切認めようとしなくなったのです。
このような裁判では、原因の特定が重要で、大切な決め手となりますが、
原因の特定と立証は被害者がしなくてはならず、大変な負担となります。
Aさんの二世帯住宅の場合は、Mホームの「木質パネル工法」が原因と考えられています。
「木質パネル工法」は、たる木部材や合板、パーティクルボードなどを工場で、
均質のパネル部材として生産し、床、壁、天井としてボックス状に組み立てて造る工法で、
工場でも現場でも接着剤を多量に使う工法であり、
この接着材から発散されるホルムアルデヒドが、高濃度になる原因と考えられたのです。
Mホームは、当時はシックハウスの危険性の認識が無かったとか、
Aさんの場合は、特殊例でほとんど事例が無い、などと勝手な理屈を振り回し、
保健所の検査結果にも疑問を投げつけ、挙句の果ては、
窓を閉め切った生活を好むからだなどと、冬も出来る限り窓を開けてきたAさんに対し、
見てきたような嘘を言い、終にはAさん達は特殊体質で、
もともとシックハウス体質であったなどと個人攻撃にも及び、
様々な逃げ口上で裁判に臨み、決して責任を認めようとしないのです。
さらに、ディーラーの造った住宅の責任はディーラーにあり、本社のMホームには無いとの、
子会社に責任を押し付けることまでする始末です。
Aさんの場合もまだ裁判で決着が付いていませんが、自分が建た「住まい」に住むことも出来ず、
賃貸住宅に移り住み闘争を続けているので、
精神的にも金銭的にも本当に負担が大変になってきています。
それにもかかわらず、Mハウスは一旦欠陥住宅を造ってしまうと、
個人的な負担ではなく会社としての負担になるため、
敏腕弁護士に依頼し、もみ消すような処理をしようとするのですが、
裁判になった場合には全く責任を認めようとはせずに、なんとか責任逃れをしようとし、
裁判を長引かせたり、個人攻撃をしたり、技術論争に持ち込んだりと、
あらゆる手口を使い、建て主を個人的な裁判闘争として孤立させ、
和解に持ち込もうとするのです。
この手法はMハウスに限らず、大手ハウスメーカーは全てこのような手法を使いますし、
中小ハウスメーカーでは、敏腕弁護士が登場せずに責任逃れをしようとしますので、
より傷口を広げる結果となるのです。
建て主は個人ですので、費用的にも精神的にも負担はものすごく大変ですので、
途中でハウスメーカーのやり方に押されて、和解することが多く、
結局はハウスメーカーの横暴を許す結果となってしまうことが多いのです。
大手ハウスメーカーで「住まい」を造った場合でも、最終的には本人がチェックする必要があり、
安心できるものではありません、したがってハウスメーカーだけに任せておくと、
欠陥住宅を掴まされる場合も出てくるのです。
欠陥住宅を避ける為には、自分の為に働いてくれる専門家の協力を得ることが重要です。
専門家の協力無しに「住まい」造りを行う場合には、よほどの覚悟と勉強が必要となります。
さらに付け加えれば、大手ハウスメーカーのように、モデルハウスや新聞広告、
大勢のセールスマンや事務員などの経費が沢山必要な企業は、
実際に建物に回る費用は少なくなり、地元の工務店に比べても質が劣ることになることも多く、
あまり薦められないと言っても過言ではないでしょう。
よくよくお考え戴きたい問題なのです。
2005年、第1回目は以上です。
これから、「住まい」を造る場合にはますます技術が解かり難くなります。
これからの「住まい」は何を目標に考えたら良いかの、
指標も提案してゆきたいと思っています。
次回をお楽しみに!
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