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☆☆☆ 【自分で防ぐ欠陥住宅-02】☆☆☆
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APSS設計事務所 菊池 です。
02・「崖にご用心」
【自分で防ぐ欠陥住宅】です。
自分で欠陥住宅を防ぐための知識を、メールマガジン(MM)としてお送りします。
「住まい」造りに役に立つMMですので、楽しみながらお読み下さい。
「崖にご用心」
高台は見晴らしも日当たりも良く、他の家にも邪魔されず、気分爽やかな効能がありますが、
登りが大変になるのと、崖の造成に費用がかかる難点があります。
崖の敷地は、坪単価が安いことが多いのですが、崖地の造成をしてないためです。
崖地を造成すると、擁壁に費用がかかるのと、敷地を全て有効に使えない分、
割高な敷地コストになります。
この擁壁の件でトラブルになっている欠陥住宅があります。
ネット上でそのトラブルの全容がご覧になれますので、ご覧下さい。
http://www2.odn.ne.jp/tomorrow/
概要をお伝えしますと、見晴しの良い高台を希望しているK氏がいました。
やっと探し当てた高台の海の見える敷地は、4m以上のコンクリートの擁壁で造成され、
旧家屋が建っている敷地でしたが、景色が良くK氏はとても気に入り、購入することにしました。
以前から付き合いのあったMホームに、敷地を見て基本プランを計画してもらい、
プラン的には気に入った為、高気密・高断熱・次世代省エネ住宅の仕様も希望したので、
提示価格に含まれていると考え、敷地の購入とほぼ同時に住宅の契約もしたのです。
その後住宅の建設が始まり、打合せを重ねてゆくと、
実は「高気密・高断熱・次世代省エネ住宅の仕様」は含まれておらず、
そのような仕様の施工はMホームでは出来ないとの話があり、
工事を一時ストップされてしまったのです。
工事中断する手法は、うるさいお客にハウスメーカーが良く使う手であり、
急がせて契約をさせておきながら、費用の上乗せがなく、
仕様に文句をつける客を説得する方便に使うので、注意が必要です。
K氏の場合も同様に工事中断を勝手にしておきながら、
融資期限の限度になるとの話を持ちだし、工事の再開を要求してきたのですが、
そのときにはK氏側でも、一級建築士に応援を頼み、
擁壁の無届け、未検査の欠陥を見つけ、擁壁を直す為には建設中の建物を、
撤去してからでないと、十分な擁壁の補修が出来ないことが判ってきたのです。
擁壁で2m以上のものは、工作物としての確認申請と検査済証が必要になり、
取得していない場合には、違反建造物(安全とは別の場合あり)になります。
また、各自治体によって、造成の角度や工法が(地盤は地域によって違う)決められており、
自治体の指示に従わずに施工し、検査済証が得られない物件の場合、
崖地の下の建造物や道路に迷惑を掛けた場合は、責任を問われます。
K氏の敷地は、その崖の確認申請や検査済証が無い擁壁だったのです。
一般的には、敷地の斡旋や販売をする不動産会社が、
擁壁の確認申請や検査済証の無いことを伝え、擁壁の補修をしなければ、
住宅の建築が出来ないことを、伝える義務があるのです。
K氏の場合は、K氏から事前に相談を受けていたMホームが、不動産会社を訪れ、
擁壁の申請や検査済が無くても、住宅の建設に杭を使うことで住宅の確認申請が出来、
工事も行うことが出来るとの、危ない方法(擁壁は安全との記入をし)で確認申請を下ろし、
住宅の工事に着手していたのです。
この問題点を、K氏側に応援にきた一級建築士が見抜き、
擁壁の件も欠陥問題に取り上げたので、解決は難しくなりました。
擁壁は2m以下でも、建築範囲が限定されたり、費用が嵩んだりしますが、
2m以上の場合には、図面を含む確認申請書と、検査済証が無い場合には、
擁壁を住宅と一緒に造るようにしないと、住宅の建築が出来なくなるのです。
十分気をつけてください。
全体の経過を示しますと、H12年の夏に敷地と住宅の契約をし、
その年の冬に工事中断となり、その後中央建設工事紛争審査会の調停及び、
調停打切りを経て、裁判に入りH16年10月の現在まで裁判が続いているのです。
この経過を見てきますと、一度問題が発覚し、工事が中断されると、無駄な時間がかかり、
調停や特に裁判にでもなると、とても長い時間と弁護士や裁判等、
多大な費用がかかります。
やむにやまれぬ事情で裁判をしなければならない場合もありますが、
お互いのマイナスになることは決まっていますので、なるべく避けたいものです。
K氏の場合では契約の段階が最も問題があったことが解かります。
建て主は家族の学校等がありますから、なるべく早く造り、
新居に入りたいのは当たり前ですが、その弱みに付けこみ、
ハウスメーカーもいち早く契約を取ろうとするのです。
したがって、Mホームは詳細や合意事項の仕様も決まらない時点で、
変更は後でいくらでも出来ますから、との情報を流し契約に持ち込み、
契約した後は、あまり言うことを聞いてくれなくなるのです。
不動産会社も同様で、ハウスメーカーが法的に問題のある擁壁の敷地でも、
住宅を建築できる方法を持っていることを知ると、そのままの擁壁では建築できないとの
情報を流さず、売りやすい方法で売りつけてしまうのです。
擁壁のある敷地は、見晴しや日当たりは良いかもしれませんが、
擁壁を含めた敷地のコストが高くなる点、風や地震、
台風による被害が大きくなる点等を考慮して、対応するようにしてください。
次回をお楽しみに!
APSS設計事務所 菊池聖史
このメールのサイトを参照する場合は下記をご覧下さい。
http://www.apssk.com/
今回は以上です。
ありがとうございました。
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