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◆ 健康と住まい−28 ◆◆◆
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◆◆◆◆ present by apss
朽木 醒(くちき あきら)と申します。
健康と住まいの28回目になりました。
28・「住まい」を多くの工法から選ぶには?-2
もう2月です、今年も1月が過ぎましたが、これから何をしたいと考えているでしょうか?
先日も大手新聞の記者と話をする機会がありましたので、「住まい」のことを話していましたが、
現代は本当に住宅がわかり難くて、勉強のしがいがあるが、やはり難しいと話しておりました。
ここ5年から10年は建築の世界でも技術の進歩が早く、新しい工法が沢山出来てきました。
さらに、グローバル化で世界の工法まで入ってきて、これが良い、あれがお勧めだと、
沢山の情報があふれ出しているからです。
このような場合の物を選ぶ基準は、住宅に限らず、単純明快で欲しい機能を満足させるものが、
良いものなのです。
個人の好みは多種多様化しており、多様化を満足させるために、
色々な工法が発展してきてるのです。
当然、それぞれ長所も欠点も持っています。
「住まい」の場合は、家族が関わりますので、集団での生活の方向性や考え方になりますが、
あれもこれもと考えるのではなく、最低限したい事を決めて、その方向に添った「住まい」を創るには、
どうしたら良いかを考えることが、早道となるのです。
それでは、本題です。
3.プレハブ工法:
出来る限り工場でパーツ(部品)として造り出し、現場では最低限の組み立て作業で、
施工する工法です。軽量鉄骨造のことが多いが木質系、軽量コンクリート系等もある。
部屋として運んできて、連結する場合やパネル状の部材で搬入し、現場では組み立て作業のみで、
住宅が出来上がる工法もある。コストが安く、工期が短期間で済む反面、プランニングに制約が多く、
自由な好みの間取りにするのは難しい、また工事中の変更等はとてもやり難い工法です。
3-A.鉄骨系プレハブ工法:
プレハブ工法では、軽量鉄骨系プレハブと木質系プレハブが多くなっています。
軽量鉄骨系プレハブ工法では薄板の折り曲げ鉄骨の骨組みに、
軽量コンクリート(ALC等)の壁材及び床板を取付けて行く工法で、
構造的には十分な強度を持つが、他の工法に比べ揺れが多くなる傾向があります。
揺れが多いことを考慮に入れると、風が強い地域や車の流れの多い場所で地盤の軟らかい敷地には、
繰り返しの微動や振動により、防水材やジョイントのビスを傷める可能性が高くなります。
また、鉄は熱伝導率が高く、結露を起こし易い材料です。
薄板の軽量鉄骨の構造体が結露で錆び構造的強度を落とす可能性も考えられます。
したがって、断熱の方法がどうなっているかは、十分注意する必要があります。
一般的には床の揺れが結構出るのも、気になるところです。
上部の人の動きで、微妙に揺れを感じる建物もあります。
振動を気にする人は、工法や間取りを検討して、変更することも大切なことです。
この工法のメリットは工期が短かく、コスト的に有利な点と、硬めの地盤に向いている点であり、
その他の部分に関してはそれほど、魅力のある長所を持ち合わせていません。
かえって、断熱工法がおざなりで、壁の中で結露が起き、
軽量鉄骨の構造材を錆びさせて、致命的欠陥に発展することも多く、
あまりお勧めできる工法とは言えません。
3-B.木質系プレハブ工法:
木質系プレハブ工法はほとんど、2x4工法と同じ特色を備えています。
壁パネルや床パネルを現場で作り出す作業をせずに、工場で既製パネルとして生産し、
現場での作業量を減らす工法であり、現場での作業が少ない分、品質の安定性は、
2x4工法より優れていると言えます。
しかし、工場生産部材が多い分、プランの自由度が劣りますし、
床パネルや壁パネルも工場生産パネルとなりますので、精度は良くなりますが、
振動を直に伝え易い工法と言うことになります。
そのため、鉄骨系プレハブと似たような、微振動による不良が発生する可能性があります。
壁内部の通気も、2x4同様に望めませんので、断熱材や結露対策の方法を良くチェックする
必要があります。
3-C.コンクリート系プレハブ工法:
コンクリート系プレハブ工法の住宅の場合壁式工法がほとんどです。
壁パネルと床パネルを工場で生産し、現場で積木のように組立てる工法ですので、
造り方は木質系と似ていますが、材質がPC(プレキャストコンクリート)となります。
特質としては、耐火性、耐久性、気密性に優れていますが、木質系プレハブに比べて、
自重が重いことと、断熱性が悪い点が欠点となります。
重さは、敷地の地耐力の強い地域に合わせれば良いことですが、断熱性が悪い為、
室内で結露が出やすいのが、最大の問題点と考えています。
室内には断熱材を当然使っていますが、コンクリート自体の蓄熱量が多い為、夏は暑く、
冬は寒くなり、PCパネルが、熱による膨張と収縮を繰り返し、劣化を早めることになります。
外断熱材と一緒になっている、工法があれば、費用的にあまり高くならず、良い住宅になるはずです。
ただし、プランの自由度と木造での、優しい馴染み易さについては、大いに劣りますので、
目的を決めて購入する分には、価値のある住宅となる可能性はあります。
今回は以上です。
「外断熱スパイラルエアーシステム住宅」のページです。
apssのhp参考にしてください。
http://www.bekkoame.ne.jp/ro/apssk/kennkou/kennkou1.html
ありがとうございました。
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